今さら恋なんて…
グラスを並べた羽生くんは、ミキサーにテキーラ、ブルー・キュラソー、レモンジュースと砂糖を入れ、クラッシュド・アイスもそこに入れた。
ミキサーのスイッチが入り、氷の砕かれる音とともに、材料が混ざっていく。
綺麗に混ざり合ったカクテルを、スプーンで盛り付けた羽生くん。
「お待たせ致しました。“フローズン・ブルー・マルガリータ”でございます」
グラスの外側が白く曇って、キリッと冷えているのがよく分かった。
「本来は夏のカクテルなのですが…前園様のお召し物がとても綺麗なブルーでしたので…そちらに合わせてお作り致しました」
羽生くんはそう言って微笑んだ。
確かに今日、あたしはロイヤルブルーのワンピース着てきたけど…それに合わせてくれたとか…さすがだわ。
「羽生くんも色男だー。何か嬉しいなぁ。いただきます」
添えられていたストローで、あたしはカクテルを口に運ぶ。