今さら恋なんて…
「ごめん。無理」
「は?何でだよ」
「土日なんて…休めるわけないよ」
「いいだろ?旅行なんだし」
「結婚式に招待された時でさえ、休み取れないのに…旅行なんて無理」
「…ンだよ。つまんねぇな」
「…平日に行けばいいじゃん」
「俺は忙しいし、まだ新人なんだから旅行で休みなんて取れない」
「は?自分は休み取れないって言うのに、あたしには予定合わせて仕事休め、とか言うわけ?…もういい」
あたしは重いため息を吐いて立ち上がると、コーヒー代をテーブルに投げると、カフェの出口に向かう。
しかし、その脚は出口を目の前にしていながら、突如根っこが生えた様に止まってしまった…。
何しろ目の前に…シゲハルの姿を見つけたからで…。
当のシゲハルも、明らかに仕事中だったはずなのに、くわえタバコで頬杖をつきながらあたしを見つめていて…。