今さら恋なんて…
いつ渡したの!?
全然記憶にないんだけど!!
「…やっぱり覚えてないのかよ…お前の財布ん中見てみ?」
シゲハルは名刺をしまうと、くわえていたタバコを携帯灰皿でもみ消した。
あたしは言われるがままにバックを漁り、財布を取り出す。
「…外のポケット…」
ポツリ、と呟いたシゲハルの言う通りにそこを見ると、1枚の紙が入っていた。
「……」
取り出すと、それはシゲハルの名刺で…裏にはケー番、アドレス、自宅の住所まで手書きで書かれてあった…。
さぁーっ、と顔から血の気が引く。
全っっっ然、覚えてない…。
いつもらったの?
いつ財布にしまった?
いつあたしは手書きの名刺をシゲハルにあげたの?
「……ごめんなさい…」
ぐるぐると考えすぎて貧血を起こしそうな脳みそが唇から紡がせた言葉は結局これだけだった…。