今さら恋なんて…



央輔は別の支店で働いてたけど、腕を見込んでここに引っ張ってきた。


スタイリストとしての経験は浅いけど、央輔も守本も腕は確かだからなぁ…。


最初のうちは他の支店から日替わりでスタイリストが派遣されてくるらしいけど、正直…回せるから呼ばなくても大丈夫なんじゃないかなぁ…。


「…うん」


“店長”って呼ばれることは、まだ少しくすぐったいけれど…これが日常になっていくんだろう。


央輔に促されて、セット面に座ると、

「おはようございます、店長」

って、隣のセット面に座っていた守本が頭を下げた。


アシスタントに髪を巻いてもらっているようだ。


「おはよ。…あたしも巻いてみるかな」


思わずニヤリ、と笑いながら言うと、

「…店長が巻き髪にしてたら…夜のお店に勘違いされそうです」

なんて、ストレートアイロンを握った央輔に毒を吐かれた。




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