今さら恋なんて…
頬張ると、炭火の香ばしさとお肉の柔らかさ、ネギの甘さが口の中に広がって、
「お、美味しい…」
ってあたしは思わず呟いてしまった。
「でしょう?よかったです。気に入ってもらえて」
龍哉も満足そうに頷きながら、そう言ってくれた。
「うん。…あ、付け合わせのキャベツもうま」
「ぷっ…司さん、相変わらず素直ですね」
「うるさいなぁ」
「この前も、カクテルとか次の日の朝食とか、“うま”の連続で、俺、めちゃくちゃ面白かったですよ」
「……」
そう。
龍哉と泊まった次の日。
宿泊者は朝食バイキングが食べられる、と聞かされ、レストランに行ったら…バイキングではあり得ない様な内容の料理ばかりで…食事の間ずっと「美味しい」か、「うまっ」を連発してたあたし…。
…てっきり龍哉は呆れてたのかと思ってたよ…。
あ。結局龍哉に朝ご飯おごれなかったなぁ…。