今さら恋なんて…



「…そうですか。…ゆっくり見ましょうね」


「うん」

受付を済ませたあたし達は、会場に入っていった。


「……」


「……わぁ」


そこであたし達を出迎えたのは…白いチャペルに映える、色んな青。


白と見分けが付かないくらいの淡い色から、深い深い海の底みたいな色まで…。


色んな青が重なり合って、混ざり合って…何故だか優しい気持ちになる。


どうしようもなく引き込まれて…あたしはいつの間にか、龍哉のジャケットを強く、握りしめていた。


龍哉もあたしの肩をしっかりと抱き寄せて、あたしに応えてくれる。


「……」


涙が、出た…。


描いた人の気持ち、って本当に伝わるんだ。


大切な人を思って…その人のために描いたんだ、って痛い程伝わってきた…。




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