今さら恋なんて…
黒いコートを脇に抱え、白いシャツに青と黒のバイカラーカーディガン、細身の少し光沢のあるカーゴパンツ。
相変わらず爽やかだこと…。
「待ってないよ。お疲れ様」
「ありがとうございます。司さんもお疲れ様です」
龍哉はそう言ってにこりと笑う。
「…じゃぁ、行きましょうか。ありがとうな、鷹岡」
龍哉はあたしに手を差し伸べると、アタルにお礼を言う。
「いいよ。楽しんできてくださいね、司さん」
「うん。ありがとう、アタル。またね」
「はい」
あたしは龍哉に従って歩き出しながら、アタルに手を振った。
そのままエレベーターホールに向かう。