愛されオーラに包まれて
『あとは、ここにいる泰河です。人を愛することで、その尊さを知り、敬うことも知ります。私にとって泰河はそういう存在です。父にとって可南子さんがそういう存在になるのなら、これからの人生、娘の私に遠慮することなく愛を育んでいって欲しいと願います。可南子さん、すごく待ったんでしょ?それは絶対無駄にはならないと私は信じています』

遥香の言葉に可南子さんの涙が止まらない。

『ありがとう、遥香ちゃん』
『済まないね。つき合わせちゃって』

お父さんは俺に向かって言う。

「いえ、この場にいられて、僕も嬉しいです」
『お茶、淹れ直して来ます』

と、可南子さんがキッチンに去るタイミングを狙ったわけではないけど、俺達も話さないと。

『あの、お父さん』

すると、お父さんが被せるように言って来た。

『お付き合いを認めてくださいは、なしだよ』

と。

『何で?』
『認めるも何もあるか。うちは娘の付き合いを認可制にしたつもりはないぞ。届出制でも十分なくらいだ』

その表現に俺は鼻で笑ってしまった。

『何よ、それ』

遥香も笑う。
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