愛されオーラに包まれて
ドアを開けて入り、閉まった途端、私の体を180度回転させて、ギュッと抱き締められた。

『本当に、ごめん』

泰河の腕の力がさらに強くなった。

『遥香を苦しめるつもりじゃなかったのに…甘かった』

泰河、力が強すぎる。

「く、くるしいよ」

"ごめん"と言って腕の位置を私の腰まで落としてくれた。

「泰河は悪くない。甘かったのは私の方だよ。由依の今の環境が全く分かってないまま、さらに落とし込むことになってしまったんだし」
『それでも、もっと言葉は選ぶべきだろう。何故、遥香が確実に傷つくような辛辣な表現で突き放したのか』

泰河はじっと私を見て、微笑んだ。

『お風呂、入ろうか』

それぞれ入れ替わりでお風呂に入り、"遥香、お茶淹れて"と泰河に言われたので、玲奈さんが編集部から頂いたと言う100グラム4000円もするチョー高級茶を淹れてみた。

『これ、めちゃくちゃ美味しくない?』
「アルコール摂取した後でもこのお茶の良さが分かるんだね」
『アルコールなんてもう抜けてるよ』

私も飲んでみる…うん、やっぱり香りも口当たりも全然違う。

「こんな時間にお茶飲んだら、眠れなくなるかなぁ」

カフェイン、入ってるよね。

『じゃぁ、疲労困憊にしてあげようか?そこで』

と、泰河が指差したのはベッド。

「バカ」

と、私は泰河の肩を叩いた。
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