愛されオーラに包まれて
バタバタしながら、最終日に局長や遥香たちをみんなで見送り、6月最初の営業日である月曜日を迎えた。

俺は、六部の遥香が使っていたデスクで今日から仕事をする。

その朝礼では、新たに着任した渡部局長が挨拶し、新入社員1名と他部署からの異動1名の挨拶も行われた。

その後、渡部局長から、

『六部の金澤さんが、今月末で退職することになった』

・・・聞いてはいたけど、改めて聞くと辛い。

前に出て、金澤が挨拶をする。

『家庭の都合により、今月末をもちまして退職することになりました。営業局で3年とちょっとの間ではありましたが、お世話になりました。残り1ヶ月、出来るだけ売上が上がるように頑張りますのでよろしくお願いします』

と、頭を下げた。

フロアからは驚きと、拍手が送られた。

俺も無意識だが、惰性で拍手をした。

その日の昼は、金澤のランチに便乗させてもらった。

どうせ一緒なのは同期の根本だし。

今日は時間が合ったのか、秘書室のウツもいた。

『あれ、桐生久しぶりだね。あと1ヶ月じゃん、結婚式。楽しみにしてるよ~』
「そんなことより、金澤が辞めることが残念でならないけど?俺は」
『まぁ、仕方ないよ。こればっかりは家庭の事情だし、私達がどうこう言えることじゃないしね、玲奈』
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