愛されオーラに包まれて
私はこの場にいる人の顔と名前が一致しない。
けど、その男の偉い人風な方はさらに、

『遠藤部長は優先順位の判断がお出来にならないか、それとも楽しくて責任の伴わない仕事にしかご興味がないか、私はそのどちらかにしか思えませんな。そんな方がいる会議は、やる気になれません。散会します』

と、言うとその人は出て行ってしまった。

「…会議はなくなったみたいです。行きますよ、部長!」

私はまだ座っている遠藤部長を立ち上がらせ、営業局へと向かった。

営業局に戻ると、バーコードシールが出来る時間の目処が立ち、今度はそれを貼りに行く場所を決めていた。

各社の倉庫はどれも駅から近い所はない。

レンタカーに分乗して回ることになった。

局長がずっと陣頭指揮を取っている。

私と遠藤部長が戻ってきてその姿を一瞥した後、帰ってきた数人と高橋さん、玲奈さん、私で行くことになった。

『私も行くわよ』

と、遠藤部長は言ったものの、

『あなたはここにいて状況把握に努める。それが役割です』

局長はそう淡々と遠藤部長に言った後、

『来るのが遅すぎます。父は許しても、俺は許しませんよ』

と、小声で遠藤部長に伝えていたのを、遠藤部長の隣にいた私にはしっかり聞こえてしまった。

父って、社長、だよね。

遠藤部長と社長は、何か関係があるのだろうか。
やっぱり噂通り、妾?
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