*あかずきんちゃん*
それよりも気になったのは、ぼくの腰にしがみついている赤ずきんちゃんのことだ。
「赤ずきんちゃん?」
振り向いてそっと話しかけてみれば……。
「ひとりにしないで……」
そう言った彼女の声はとっても弱々しい。
赤ずきんちゃんはぼくにしがみついてくれている。
頼りにされて、とても嬉しい。
だって、いつも守られているばかりのぼくが、大好きな赤ずきんちゃんを守ってあげられたんだ。
だけどぼくは……。
ぼくはダメだ。
やっぱり赤ずきんちゃんと一緒にはいられない。
だって、地べたで伸びているこの人間がしたようなことを、ぼくも赤ずきんちゃんにしたいって、そう思っているんだから……。
ぼくは赤ずきんちゃんと一緒にいるべきじゃない。
自分の腰に巻きついた赤ずきんちゃんの手を外そうとした。
「いやっ、やだっ!!」
それでもやっぱり、赤ずきんちゃんはまだ怖いみたいで、ぼくを離そうとしない。
「赤ずきんちゃん……あのね?」
「いや、ヤだ!!」
話しかけても首を振るばかりだ。
どうしよう、どうしたらいい?
傷つけたくない。