声をくれた君に
(特に思いつかない…)
考え続ける私に向かって、悠梓くんは言った。
「あんたが俺にされて嬉しいことをすればいいんだ」
「あ、なるほど…」
(うーん…
あるにはあるけど、引かれないかな…)
「おい、まだか」
「わ、わかったよ!」
(もうどうなっても知らないっ!)
私は悠梓くんネクタイを掴み、自分の方へ引き寄せた。
チュッ
「ん…!?
あ、あんた…」
「私が悠梓くんにされて嬉しいこと…かな」
(やばい、恥ずかしすぎる…!)
私は耐えられなくて全力で下を向いた。
「なにそれ…
可愛すぎんだろ」
悠梓くんはその場にへなへなと座り込んだ。
「え…
ゆ、悠梓くん…?」
私もその場にしゃがみこんで、悠梓くんの顔を覗き込んだ。
「ばか、見んな」
「どうして?」
「その…なんつーか…
結構きてる」
「きてる??」
「…すげー喜んだ」
「そ、そっか
よかった…です」
一応喜ばせることはできたみたいだ。
「だから
たぶん今すげー顔赤い。
見られたくない」
(ああ、なるほど…
なにそれ…可愛すぎる…!)
そんな彼をとても愛おしく感じた。