声をくれた君に


次の日、朝学校に着くと

「おはよう、櫻田さん」

「おはよう」

やっぱりあいさつされた。

それに

「おはよ、サクちゃん!」

新しいあだ名がつきました。

「ふふっ、サクちゃんなんて呼ばれたことないよー」

「そうなの?

でも可愛くていいでしょ?」

「そうだね」

「みんなで昨日考えたの。

櫻田のサクをとってサクちゃん!」

「そうなんだ、ありがとう」

「私もサクちゃんって呼んでいい?」

「うん、いいよ」

「私も!」

「もちろん」

「あ、俺もー!」

「こら、どさくさに紛れて男子まで入ってこない!」

「ふふっ、じゃあ女子限定にしようかな」

「そんな、櫻田まで…」

私はいつの間にかたくさんの人に囲まれていた。

そして、囲まれたみんなの隙間から、悠梓くんと目があった。

すると彼は口を動かした。

”サクちゃん”

(なっ…!

やばい、にやける、顔にやける!!)

私はみんなに怪しまれないように必死に堪えた。



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