声をくれた君に


「サクちゃんって、よくわかんない」

「なんかしらけたー」

私を囲っていた女子たちも自分の席に戻って行った。

(私、またひとりになっちゃうのかな)

でも、それでもいい。

(言いたいことは、ちゃんと声に出して言いたい。

それに、もしひとりになったって、もう諦めたりしない。

もうちゃんと声がある。

がんばればどうにかなるって、ちゃんとわかってる。

悠梓くんがいてくれる…)

目の前にある背中は、私の方に振り向いた。

「よく頑張った」

彼は私の頭をよしよしと撫でる。

「かっこよかった」

どうしてだろう

泣きそうになった。

「大丈夫、ちゃんとわかってくれるやつはいる。

あんたの頑張りは誰かに伝わる」

「うん…」

「小田だって、いつかあんたの気持ちわかってくれるよ」

「ありがとう、悠梓くん」

私は悠梓くんに笑って見せた。

「放課後、アイスでもおごってやる。

元気出せ」

「もう、こんな真冬にアイスなんて寒いよ、ふふっ。

でもせっかくだからおごってもらおーっと」

「文句言うならおごってやらない」

「じょ、冗談だよー!」

(悠梓くんなりに私を元気づけてくれてるんだよね。

よし、もう一度がんばろう!)



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