声をくれた君に
放課後、私は悠梓くんと一緒に昇降口に向かっていた。
「悠梓くん、どこのアイス食べるの?」
「駅前のとこ。
この前新作の、トリプルチョコレートブラウニー味が出ていた。
俺はそれを食べる」
「それってもしかして
単に悠梓くんがそのアイスを食べたかっただけなんじゃ…」
「珠李だって、アイス食べたいんだろ?」
「それはそうだけど…」
「じゃあ文句言わずに黙ってついてこい」
「はーい」
(ほんと、たまに出るこの俺様はなんなんだろう、ふふっ)
そんなことを思っていると、目の前に小田さんを見つけた。
そして、目が合った。
すぐに逸らされてしまったけど。
(小田さんと話したいな…
わかってもらえるかはわからないけど
いつまでも敵だなんて思われたくない…)
「行ってこい」
「え…?」
悠梓くんは私の背中を押した。
「でも、アイス…」
「待っててやる。
失敗しても俺が慰める。
心配しないで行ってこい」
「悠梓くん…
うん、いってくる!ありがと!」
私は小田さんの元へ駆けつけた。