声をくれた君に
「小田さん!」
「…なに?
さっさと佐野くんと帰れば?」
「小田さんと、話がしたいの!」
(もう、真っ向でぶつかっていこう!)
「私は別に話したいことなんてないから」
「いいからいいから!」
「ちょっと!」
私は強引に小田さんの腕を引っ張った。
彼女は諦めたのか、おとなしく私についてきてくれた。
人気のないところまでくると、私は小田さんの腕から手を離した。
「何よ、こんなところまで連れ込んで…
私をイジメ返すつもり?
好きにすれば?」
彼女は私から顔を逸らした。
「別に、イジメようなんて思ってないよ」
「じゃあ哀れみにでも来たの?
確かに私にはもう味方がいない。
だからあんたに何かしたら非難されるし、佐野くんにだって仕返しされる。
居場所すらない。
そんな私を笑いに来たんでしょう?
ざまあみろって思ってるんでしょ?!」
「私まだ何も言ってないよ!」
私は小田さんに目を合わせた。
逸らせないように、じっと奥を覗き込んだ。