声をくれた君に


それからの毎日、私は何度も小田さんに話しかけた。

あいかわらず冷たいままだし、私の一方的だったけれど

絶対に無視はしない。

(それだけで十分!

でも…)

小田さんが他の女子たちと元通り仲良くなることはできなかった。

私も、この一件で、何人かの女子とは仲良く話せなくなった。

クラス全員が仲良くなることはないまま

修了式を迎えてしまった。

今日でこのクラスは最後だ。

教卓に担任が立つ。

「これで最後のホームルームだ。

他のクラスは担任に向けてサプライズとかあるらしいけど、

うちのクラスは…

ないな、うん」

(そこ、自分で言っちゃうんだ…)

確かに担任へのサプライズは企画されていない。

クラス全体が一丸となる必要がある担任へのサプライズ。

うちのクラスができるはずがなかった。

「まあ、いろいろあったからな。

最初、櫻田はイジメられてたし

それが終わってからもいろいろあって、ギクシャクしてるみたいだしな」

(もう、サラッと言ってくれちゃって…

ていうかギクシャクしてたのも見抜いてたんだ。

そういうところは、さすが担任だよね…)

< 139 / 209 >

この作品をシェア

pagetop