声をくれた君に
それからの毎日、私は何度も小田さんに話しかけた。
あいかわらず冷たいままだし、私の一方的だったけれど
絶対に無視はしない。
(それだけで十分!
でも…)
小田さんが他の女子たちと元通り仲良くなることはできなかった。
私も、この一件で、何人かの女子とは仲良く話せなくなった。
クラス全員が仲良くなることはないまま
修了式を迎えてしまった。
今日でこのクラスは最後だ。
教卓に担任が立つ。
「これで最後のホームルームだ。
他のクラスは担任に向けてサプライズとかあるらしいけど、
うちのクラスは…
ないな、うん」
(そこ、自分で言っちゃうんだ…)
確かに担任へのサプライズは企画されていない。
クラス全体が一丸となる必要がある担任へのサプライズ。
うちのクラスができるはずがなかった。
「まあ、いろいろあったからな。
最初、櫻田はイジメられてたし
それが終わってからもいろいろあって、ギクシャクしてるみたいだしな」
(もう、サラッと言ってくれちゃって…
ていうかギクシャクしてたのも見抜いてたんだ。
そういうところは、さすが担任だよね…)