声をくれた君に


「そういえば、悠梓くんの家族はどんな感じなの?」

「母親と、父親と、あと兄貴。

まあ、普通に仲はいいと思う」

「そっかー

悠梓くんは家でもあまりしゃべらないの?」

「まあそうだな。

その代わり兄貴はよくしゃべる」

(なるほど、お兄ちゃんがよくしゃべるから悠梓くんは静かなのかな)

私はお兄ちゃんに対して”うん”、”別に”と、3文字以内で返す悠梓くんを想像した。

(なんか…微笑ましい)

「おい」

「いひゃい」

悠梓くんは私のほっぺたをつまんだ。

「あらぬことを考えただろ」

「そ、そんなことは…あるかも?」

私は正直に口走ってしまった。

「それなら、それなりの仕置きが必要だな」

(え、何されるの?!)

悠梓くんは私の両手首を掴んだ。

そのままソファに押し倒される。

私を見下ろす悠梓くんは、意地悪な笑みを浮かべた。

「それはもちろん」

その顔が近づいてきたかと思うと、すぐに唇が押しつけられる。

離れてもすぐに私の口を塞ぎ、私の息をも奪っていく。



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