偽りの姫…本気の恋
「「SCORPION」」に帰ってから

千尋はうわの空で皆の話が
遠くで聞こえていた…

どうしたんだろう?

あの手は?

耳もとで聞こえた声は?

何か気に障ったのか…

いつもならこんなに気にしたりしない

千尋の様子がオカシイのに
気づいた卑呀が

「すいません千尋、失礼します」

肩をだいて奥に連れて行く

「千尋どうした?何か言われたのか」

「何も…ねぇ。私がおかしい卑呀」

「ん〜仕方ねぇな。修二か…
ま、あいつになら本当の事バラしても
逆にその方が都合がいい…」

「明日お店に来てくれるらしいけど」

「わかった。俺が考えるもっと笑え
良く似合うなドレス…大丈夫。
修二は俺に妬いてるだけだよ」

「わかんない!どうしたらいい?」

「明日まで待てないのな?
仕方ないなぁ千尋は…」

卑呀はすぐに組長さんと内緒話で笑い

修二さんはイスから落ちて

維澄さんが私を店から連れ出して…

今、どうしてか

桜坂組の玄関に立っている…
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