偽りの姫…本気の恋
「ゴメンね千尋ちゃん
修兄は少し考えが古くて…
スジを通さないと本音を吐かないから
先に来てもらった」

「本音…?って
修二さんが何を言うの?」

「う〜ん、それ答えるの
僕からじゃなくて
修兄からの方がイイから待ってて?」

「はぁ…ごめんなさい。
維澄さんに迷惑かけたのは
私…ですね
こんなワガママな女…. ほんとヤダ」

「あはっ、ワガママって…
千尋ちゃんって本当にキャバ嬢?
僕の目は節穴じゃないからね!
修兄の惚れた子が千尋ちゃんなの
わかる気がする…」

「惚れた?修二さんが…私に?
でも!卑呀が…
それに私なんか…相手にしないで欲しい
桜坂の名前に泥を…」

「黙って千尋ちゃん…桜坂の名前?
そんな物どうでもイイよ!
修兄はそんなに小さい男じゃないからね
怒るよ?僕が…」

「 維澄!!触るな」

頭を撫でようとした手を掴んで
千尋を引き寄せる…

「はぁ〜、間に合った
千尋ちゃん、卑呀さんから聞いた
居場所が欲しいなら…
俺の隣では駄目か?違う…な
俺の隣しか無いだろ…?」

「修兄…それもちょっと
おかしくない?それじゃあ
どんな気持ちで
言ってるのかが伝わってないよ…」



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