。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



ブー……!


後続車に派手にクラクションを鳴らされ、響輔は顔を離した。


「すんまへん……つい…」


謝ったのは後続車ではなく、あたしに―――


アクセルを踏んで発車しだして間もなく、あたしは響輔の白い半そでTシャツの袖が赤く滲んでいることに気づいた。


さっきの!あたしを庇ってくれて付けた傷…


「停めて!」


あたしは叫んで響輔の腕に縋った。


「何やの…?」


響輔はちょっと迷惑そうに顔をしかめる。


「響輔、怪我してるじゃない。何で今まで黙ってたのよ」


「ああ、別に大したことあらへんし。そのうち血ぃも止まるやろ」


「ちょっとぉ!あんたそれでも医者の卵!!?応急処置しなきゃ!!とりあえずTシャツ脱いで!」


あたしが響輔のTシャツの裾を引っ張ると


「や、それは……」


「何よ。男でしょ?何恥ずかしがってるのよ」


「ちゃうて……あんた忘れてるかもしれへんけどな、俺の背中、代紋背負ってるわけよ?」


代紋……って……


ああ!刺青!!そうだったわ!






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