。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
「ほんまに大丈夫やから」
響輔は言う。
けれど早く止血しなきゃ。
「どこか脱げるところ……カラオケ…は外から見えるか……漫画喫茶は不衛生だし……」
一人であれこれ考えていると、
響輔は昼間だと言うのにド派手なネオンが光る前方のラブホテルを指さし。
「ホテルって言う手もあるで?」
ホテル……
「で、でもあれ!!ラブホじゃない!!」
「なん、あんた行ったことないの?」
からかうように聞かれて、ぶんぶん、あたしは首を縦に振った。
だって今まで男と関係した場所はどれも一流のホテルだった。
あんな安っぽいところでしたことなんて一度もない。
で、でも……!響輔が入りたいって言うなら……
「てかあんたは行ったことあるの?」
気になってちょっと聞いてみると
「そらあるわ」
と、苦笑い。
あるんだ………
あたし以外の女と――――……
やだ…
ヤダ
その記憶を塗り替えたくて、
「いいわよ?ラブホ行きましょ」
強気に言うと
響輔は真顔であたしの額にデコピン。
「あほぅ。行くかボケ」
「ぼ……ボケですってぇ!!」
キー!!例のごとくテディの耳をかじっていると
「あんたんとこの部屋、行こ。
そこやったら落ち着くやろ」
あたしの部屋――――……
「でもエッチはせぇへんから」
「え!しないの!!」
「当たり前やん。かっこ仮の彼女やし、そんなんで手ぇ出せるかぁ」
ま、まぁかっこ仮だしね…………
でもちょっと寂しいような、悲しいような―――
でもそんな悩み贅沢よね。