。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
響輔に抱きしめられたまま―――
顔だけ振り向かせると、切なそうに眉を寄せる響輔の表情がすぐ近くにあって。
あたしは響輔の唇にそっと口づけをした。
響輔は嫌がりもせず、あたしのキスに応えてくれる。
唇が重なる艶めかしい音が部屋に響き、響輔はあたしを抱きしめたまま、ゆっくりと後ろへ倒れた。
ドサっ
二人分の重みをベッドが受け止め、あたしは響輔の上で響輔の裸の胸元に顔を置いた。
そっと鎖骨を撫でる。
響輔はされるがまま。
ただあたしを抱きしめて天井を見つめていた。
どれぐらいそうしていただろう。
やがて
ぐいっ
響輔があたしの肩を押し戻すと、苦いものでも噛み潰した顔で
「それ以上くっつかんといて。男の事情てもんもあるし」
言いにくそうに言葉を濁した。
男の事情って………??と考えて、すぐに「ああ」と納得できた。
「無理は良くないわよ」
響輔の下半身に手を伸ばすと、
「ほんまに堪忍!」
響輔は叫んであたしを思いっきり引きはがしてあたしの下で脚をばたつかせる。
引き離されて、ちょっとム。
「何よー!素直じゃないんだから!
“ここ”は素直なのに!
大体こんなにいい女に迫られてNOって言う男はあんたがはじめてよ!」
何だか無性に腹が立ってあたしは強引に響輔の両肩に手を置いた。
「ここ言うな!」
「じゃぁ何て言えばいいの?こか――――」
「ほんまに堪忍!!
YES……!」
え――――………
響輔がなおも暴れて、あたしたちは無様にベッドから転げ落ちた。
「ってー…」
あたしを庇って下敷きになった響輔が頭の後ろに手をやり
「Yes……」またも小声で囁いた。
「言うたなるやん。そんなことされたら……俺かて男やし――――」