。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
響輔はあたしが体を打たないように、と自ら下敷きになってあたしを庇ってくれていた。
あたしを抱きしめるようにして床に転がり
あたしを下から見上げてくる。
「イイ女からそないなこと言われて悪い気ぃする男なんておらへん」
イイ女―――……?
「そや。あんたは自分が思う以上に―――ええ女やよ?
美人とか、そう言う意味やあらへんよ。中身が言う話」
性格ブス―――って言われたことはあるけれど、その反対は今までなかった。
「じゃぁあたしのいいとこってどこ?」
この場を逃げ切るだけの言い訳なんて聞きたくなかった。響輔の本心聞けるなら―――ちゃんと聞きたい。
「顏に似合わず一途なところあるやろ?まっすぐで俺にない強さ持ってて
信念が強い―――
けどな……その一方で酷く脆くて弱い部分もある。
なんかな……その部分が可愛え思うし………
その弱い部分を守りたい―――思うんは俺のエゴかな」
最後の方は声が消え入りそうになった。
白い頬をほんのわずか桃色に染めて―――ひどく恥ずかしそうに目をぎゅっと閉じると前髪を乱暴に掻きあげた。
「……っ……なんつーこと言わせんの……」
ヤダ……なんか……可愛いし。
嬉しいし。
響輔の目には―――あたしはそんな風に映っていたの―――……?
「けどな、やっぱけじめは必要やし、
体の繋がりが全てやない。
それに、これで俺があんたを抱いたらあんたはきっと―――傷つく」
響輔はやんわりと優しく囁いて、あたしの頬をそっと撫でる。眉尻が八の字にちょっと下がった。
さらり
あたしの髪が響輔の手を滑り落ち、何だか無性に泣きたくなった。
大事にされてる――――
そんな気がした。
「ごめんな。
不甲斐ない俺で―――」
響輔は言った。
ううん
不甲斐ないのはあたし―――
いっときとは言え玄蛇に全てを赦そうとした、このあたし―――
でも響輔はその部分も
可愛いと言ってくれて、受け入れようとしてくれている。
こんな汚れたあたしを―――