。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



って――――感傷に浸ってる場合じゃない。


「鴇田が??


ないない!絶対それは無い!!」


あたしは響輔の考えを手をひらひら振って全否定。


笑いさえ浮かんでくる。


「何で」


あたしの小ばかにした態度を見て響輔はちょっとム。


「だってぇ、あいつはこんなことしなくても潰したい相手を堂々と潰すわよ。


それこそ大金が動くわ。


金に物を言わせて邪魔者を排除するの」


「なるほどね」


あたしの説明に響輔は納得したように腕を組んだ。


「いかにも陰険なあいつがやりそうな手でしょ?」


「まぁ陰険ってとこは否めないけどなぁ」


響輔は再びフォークにパスタを巻き付けているけれど、さっきから一向に減っていない。


夏バテ気味なんだとか……


あたし、男はたくさん食べるのが好きだけど、小食でも響輔はもっと好き。


鴇田もあんまり食べる方ではないけど……


あいつのこと好きとかじゃないし。てか父親だし……


でも



父親なんだよね――――ああ見えても。


「あいつはあたしが主役を取ろうと取らないと興味ないもの」





――――『そんなことない』





その言葉を期待していたわけじゃないけれど、嘘でもいいからその言葉を聞けたら


少しは自信が持てたかもしれない。






父親に愛されてるんだって。







けれど


「そうかもね」


頬杖をついて、のんびりと語られたその言葉はあたしの望んでるものではなかった。





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