。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



響輔の根本にあるのは―――やっぱり朔羅で


あたしはいつまで経ってもかっこ仮の偽彼女。


朔羅にだったら―――どんなに残酷な現実でも、絶対に分からない優しい嘘をつくのだろう。


やっぱり……かっこ仮の仲なんてイヤよ。


本当の恋人同士になりたい。


少しだけ俯いてフォークの先でサラダをつついていると


「はぁ…」


響輔が呆れたようにため息。


いい年して父親の話ばかりで、ファザコンとか思われたのかもしれない。


てかよりによって鴇田だよ!?


いやいやいや!!


愛されたい、なんて…願ったのは一瞬の気の迷いってヤツで!何なの自分!数秒前に戻ってやり直したい!!


言い訳…じゃないけど、何か返したくて顏を上げると響輔は額に手をやって前髪をわしゃわしゃ。






「何か………ごめん……」





へ――――……?


「俺……よぉ言葉足らず、言われるんや。


気ぃ付けようとしててもな、そもそもお喋りって苦手やし……


いや…そんなことが言いたかったわけやあらへんねん。


俺が言いたかったんは、



鴇田さんは―――何や……あんたの実力認めてるっぽいから…


そゆう面ではあんたを信用してる言うか…」


つまり…


鴇田はわざわざそんな手を使わなくても、あたしの実力で這い登っていけると感じている。って言いたいわけ??






「ほんまのところはどうか分からへんけどな……そんな感じがしたっちゅうことや……


あの人は―――不器用なところがありそうやから…




ほんま





俺も大概不器用やけどな」







響輔は前髪をぐしゃぐしゃと掻き揚げ、眉間に皺を寄せている。


あたしはフォークを置くと、立ち上がった。



ホントに……





不器用なんだから。




響輔は







でもそんなとこも















好き



















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