。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



考えたら、キョウスケはキョウスケで―――何にも変わらない筈なのに―――


変わったのは―――




あたしだ。




あたしはやっぱり心の奥底でリコをフったこと、根に持ってるんだ…


戒は―――キョウスケには複雑な立場や感情があるって言ってたけど、リコの親友としてその考えを100%理解することはできない。


そう言う意味で、戒はあたしよりずっと大人なんだろうか…


理解できないあたしが子供なのだろうか。


単に自分の思い通りにならないことに―――駄々をこねているだけなのだろうか。


でも


複雑だけど、あたしはそんなキョウスケも







好きなんだ






キョウスケがゆっくりとメガネを外す。


「遠視って――――



遠くのものは見えるのに、近くのものが視にくいっていうそうゆう症状なんですよ」



「え……うん…それぐらい知ってるケド」


てかバカだと思うのも程があるぜ!あたしゃそこまで落ちぶれてないっつうの!


思わずそう怒鳴り返そうとしたけれど、キョウスケが口を開くのが少し早かった。





「人って意外に近くにあるものに目を向けることなく、ずっと遠くを見る生き物ですよね。


本当に大切にしなきゃいけないものは、案外すごく近くにあるって言うのに


それに気づかないで、ずっと遠くを見てる―――






おろかな……生き物ですよ



ホント…」











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