ヒマワリ君の甘い嘘


*




夢を見た。





雨が降っている中、私は茶色い地面に立っている。



遠くに人が立っているけれど、雨で霞んで見えない。

小さな雨粒が、私の肩を濡らす。


見たことある学生服。


「(あれって……)」



似てる。


あの人の制服に、似てる。



私は近づこうと、足を動かした。

けれどそれは上手くいかない。


足元が雨で緩んで、いつのまにか私の足は地面の中に半分ほど埋まっていた。



行きたいのに、


近づいて、顔を見たいのに、



動けない。



そのまま私は…____________









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