キミとひとつになれたら
「……何してんの?」
その声で、体育倉庫内が凍りついた。
入り口には、冷たくて、怖い顔をした四ノ宮くんが立っていた。
「あっ…冬真くん…」
上条さんが慌てて私を離した。
「小春ちゃんがいないから、慌てて探してたんだけど…まさか、こんなトコにいたなんて」
彼の視線が、上条さんを捕らえた。
その目は冷たい。
氷みたいに。
「こんな大勢で僕の小春ちゃんに……何してたの?」
ツカツカと歩み寄ってきた彼は、上条さんの胸倉を掴んだ。
「べっ…別に、ただ…遊んでただけ」
「ふーん」
白々しい言い訳に、四ノ宮くんが明らかに納得してない表情をした。
そして彼はふと、私に視線を移した。
「小春ちゃん…頬が赤くなってる。後で保健室に行って、冷やそうか」
「…うん…」
私に対する口調は、優しい。