キミとひとつになれたら
それから、彼はいつも通りだった。
いつもと同じ、とても優しかった……。
「小春ちゃん、今日うちに来なよ」
放課後、彼からお誘いの声がかかった。
彼の家には、恋人になってからは行ってない。
「えっと……」
「どうせ今日も、親いないから」
突然の誘いに、戸惑いを感じながらも、
「行って…いいの?」
「もちろん。小春ちゃんなら、いつでも大歓迎だよ」
「じゃあ…行こう、かな」
結局、お言葉に甘える事にした。
どうせ家に真っ直ぐ帰っても、兄に鬱陶しがられるだけだもん。
「嬉しいな。さっ、行こうか。小春ちゃん」
「うん」