いつまでも
そんな、半ばやけになっている私の思いを知ってかしらずか、その話を聞いた愛理はにたーっとした笑みを浮かべた。

まるでいたずらっ子のよう。

それから、予想外の一言。


「へえ、りっちゃん、それは一目惚れって言うんだよ」


「ひ、一目惚れ?!」


一目惚れなんてしたことなかったし、漫画の世界での話だと思っていた。

まさか私が。


「だって、その人のこと一目見て以来、ずっと気になってるんでしょ?」


「でも、その子の顔自体は前からなんとなくだけど知ってたし...」


「その辺はなんだっていいの! とりあえず、これはれっきとした一目惚れ!」


やけに嬉しそうな、というよりは楽しそうな愛理。


でも、もしこれが一目惚れだというのなら、私はあの彼に心を奪われているということになる。

ないない。
そんなの、ありえない。


私が何も言い返せずにいると、愛理はカルピスをストローでかき混ぜながら、何気ない口調でつぶやいた。
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