木曜日の貴公子と幸せなウソ


「……実は僕、夏江先生の事が好きなんで」

「……ええっ?!」


身を乗り出すほどに驚いてしまった。

それは気が付かなかった……。

ああ、だから夏江に彼がいるのかどうか聞いてきたのね。


「夏江先生となかなか話す機会がないので、萌先生に協力してもらえたらと思って……」

「ああ、そうだったんですか」

「すみません。脅迫するつもりなんて全くないんだけど、こうでもしないと協力してもらえないと思って……」


有坂先生は完全に余裕がなくなっている。

でもそんな姿すら爽やかに見えるんだから、イケメンってやっぱりズルい。


「あの、大した事はできないと思いますが、食事に誘うとかきっかけを作ればいいんですよね?」

「そうですね。後は自分で頑張ります」


嬉しそうに笑う有坂先生。

思わず私までクスッと笑ってしまった。


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