木曜日の貴公子と幸せなウソ
言いにくかった話ができた事でスッキリしたのか、有坂先生は再び牛丼を食べ始めた。
それを見て私も食べるのを再開する。
少し冷めてしまったけれど、それでも味がしみていて美味しい。
「ところで、片山さんとはどういう関係?」
「ぶふっ」
変なタイミングで聞かれて、再び咳きこんだ。
「どういう関係って聞かれても困ります。……ただ、高校の先輩と後輩というだけで」
「その割には親密そうだったよね?」
「……結婚前の遊び相手だったみたいです、私」
そう言って、私は水を一気に飲んだ。
「あ、夏江にこの話はしていないので、まだ話さないで下さいね」
「ああ、うん……」
私が言うと、有坂先生もコップに口をつけた。