木曜日の貴公子と幸せなウソ
そんな事を言ったら、仕事しにくくなるんだけど……!
「ああ、大丈夫。園長先生は他の先生に内緒にしてくれるって」
「あのねー。そもそも、高校時代から付き合っている仲じゃないから」
「仕方ないだろ?そう言わないとこんな風にじっくり面談できなかったわけだし」
「……私、仕事を早退している身なのに」
邦章と2人きりになれて喜んでいる場合ではない。
仕事をサボって、恋人との時間を過ごしているように思えてきてしまった。
「後で家に送るよ。明日、仕事行くんだろ?作品展だし」
「……うん」
「今度こそ、家の場所教えてくれるよな?」
「うん」
私がうなずくと、邦章はわしゃわしゃと私の頭をなでた。