※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
「父の遺書に、困ったらここに電話しなさい、って書いてあって……」
『そうか……』
迷惑だったかな。
やっぱりこんな風に電話されても困るよね。
『君のお父さんとはね、
本当に仲良かったんだ。
生前はたくさん助けてもらって、
もしもお父さんが亡くなられたらご家族を扶養する、と約束していた。』
そんな約束を……
『明日……
今から言う住所にさくらちゃんと一緒に来れるかい?』
「明日は施設に引っ越す日で……」
『その必要はない。
詳しいことは明日話すが、私を信用してほしい。君のお父さんが私を頼ったように。』
お父さんが……この人を信じた……。
「……分かりました。」
七尾さんの言う住所をメモし、
電話を切った。