キスから始まる方程式


やややや……やばいっ!!



中に入っている物を見られたくなくて、おもいきり焦る私。


しかし変に慌てていることがバレると、桐生君の性格上絶対追及してくると思ったため、極力平静を装い返却を促した。



「ご、ごめんね~……。拾ってくれてありがと……」

「……」



口角をひくひくと引きつらせながら笑顔を取り繕い右手を差し出す私に、桐生君が鋭い眼差しを向けてくる。



「なぁ。これ中に何が入ってんだ?」

「えっ!? べべ、べつにたいした物じゃないよ!?」

「へー……。たいした物じゃないってんなら、俺が見てもべつにかまわないよな」

「わわわっ! ちょっとタンマ! ダメッ!! 中は開けないでっ……」



私が止めるのも聞かずに、あっという間に桐生君は巾着の紐を緩め、中に入っていた物を大きな手のひらに取り出した。
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