キスから始まる方程式


「うっそ!」



驚きのあまり、おもわず声が口から飛び出る。



「えっ? 七瀬、何番? 何番?」

「ん~っと、それが……」



興味津々顔で覗き込んでくる麻優。


そんな麻優に、申し訳なさいっぱいの思いで紙を開いて見せた。



「36!? 今と同じ席ってこと!?」

「うん……。ごめんね麻優……」

「ううん、しょうがないよ七瀬。こればっかりは運しだいだもん。……でもやっぱ、羨ましいなぁ」

「あはは……。でも麻優と離れちゃったから、くじ運がい~んだか悪いんだかわかんないや」



嬉しい反面、やはり麻優と離れてしまったのが残念で素直に喜べない私。




「席決まった人から、どんどん机移動しちゃってくださ~い」



更なる学級委員の指示のもと、くじを引き終えた生徒達が次々と重い机を抱えながら移動を開始した。




「それじゃ麻優、またあとでね」

「うん。七瀬……元気でね……」

「ま、麻優……」



まるで今生の別れのような台詞を残し、寂しそうに移動する麻優。


そんな麻優の背中を見ていると、私まで無性に寂しくなってきてしまった。
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