君とふたり暮らし。

③亮太 ―――泊まり。

 朝まで一緒にいたのに、その日の夜に飯行こって、なんかしつこい?でも、たぶんだけど、佐倉さん俺のこと好きだろ。そうじゃないにしても、嫌いではないはず。俺は‥‥?わかんねーけど、一緒にいるのは楽しいよな。
「お疲れ!」
 佐倉さんはオール明けでの勤務で眠そうな顔をしてる。
「はぁ~疲れた。もぉーお腹ペコペコ!」
 俺達はいつもの中華料理屋に入る。いつもここだな。でもこの辺他には居酒屋くらいしかねーし。俺、あんま酒飲まないしな。佐倉さんはスッゲー飲むけど。今日は佐倉さん、ちょっと照れたような顔してる。朝のことがあるから?可愛いとこあるのな。あっという間に時間が過ぎる。終電までなんて、全然時間足りないよ。
「あっ‥ヤバ。終電‥。」
 気付けば終電まであと5分。走ればギリギリ間に合うかも?
「どうしよ!!あぁ~もういいや。走りたくないし。誰か連れに迎えに来てもらおかな。」
 連れって、男?
「うち、泊まってく?」
 何言ってんだ、俺。って今更だよな。
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