魔女の瞳
それは突然やってきた。

食事を終え、二人で食器の後片付けをしていると。

「！？」

荒々しく扉が蹴り開けられた。

入ってきたのは、松明と手斧や鉈、鎌などの凶器を持った屈強な感じの男達。

この森の外にある村に住む人々だった。

「お前だな、かの悪名高きデッドゲイト家の魔女というのは」

先頭に立っていた男が言う。

…雰囲気ですぐにわかった。

魔女狩りだ。

以前もこうやって有無を言わさず魔女裁判に引きずり出されたので知っている。

「デッドゲイト家の魔女ならば、裁判など必要あるまい。すぐに処刑だ｣

「そうだ、慈悲などかけてやる必要はない！｣

「この世に生かしておいたら、どんな災いを運んでくるかわからん！｣

「殺せ！｣

「殺せ！！｣

入ってくるなり、好き勝手な事を言う男達。

だけど、魔女狩りの連中にまともな話を求める事が無駄なのはよく知っている。

「メグさん！！」

今にも泣き出しそうなエリスにニッコリと微笑みかける。

「大丈夫よ、すぐに戻ってくるから｣

なるべくエリスが安心して待っていられるように、私は唄うように言った。

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