インナーラブ~恋の相手はイケメン上司~
「俺さ・・・転勤でこっち来てからほんまに辛くてな。でも、今は毎日楽しい。何でか、わかる?」
部長と至近距離で目が合った。
私は何も言えないまま、部長の少し赤い目を見つめていた。
酔っているのは私だけじゃなかった。
部長も相当酔っ払っている。
そうじゃなきゃ、こんなこと言うはずがない。
「お前のおかげやで・・・」
腰に回された手に力が入り、私の体は部長に引き寄せられた。
何組かのカップルが踊っていて、みんな体を寄せ合っていて、ドキドキした。
肩越しに見える夜景。
潤んだ瞳のせいか、店内のオレンジ色のライトがキラキラと輝いていた。