星降る夜に。



大輔さんが連れてきてくれたのは行きつけだというBarだった。

かしこまったところではなく、少しオシャレな居酒屋という感じで、サラリーマンやOL、それから大学生だと思われるグループ、色んな人たちで賑わっていた。



私たちはカウンターに座った。自然に腰に回る彼の手に落ちつく。
好きな人とこうして食事をしながら飲むっていいな。



大輔さんは私の左手を取ると、嬉しそうに見つめていた。


この前くれたネックレスとお揃いの指輪をつけてきたから。
ピアスとアンクレットも一緒に。




「どうしてハートが3つなの?」


「昔、スリーストーンて流行っただろ?過去、現在、未来を表してるってやつ。要はそれと同じなんだけど。両端は男女、真ん中はその二人の間に芽生えるもの、ってとこかな」


「芽生えるものかぁ」




私の脳裏には由衣の顔が浮かぶ。姉と旦那さんに愛が芽生えて由衣が生まれた。

ロマンチックなジュエリーだなぁ。



「うちの店名はさ、横村がつけたんだよ。うちで買うジュエリーを身につけた人に幸福の奇跡が起きるように、って」


「だからミラクルなんだね。それなら尚更、商品化したらいいのに。恋が叶いそうじゃない?叶ってる人はもっと幸せになれそう」



言ってからハッとして口をつぐんだ。私が言うべきことじゃない。
彼はそれを察したかのように言った。
< 142 / 171 >

この作品をシェア

pagetop