星降る夜に。
それにしてもこの時期はどこも人が多い。
大輔さんのお店の近くのコインパーキングもどこも満車で、駐車出来るところを探すだけで時間がかかってしまった。
足が進まない私とは対照的に、姉は由衣を連れてどんどん歩いて行く。
お店に近づいたとき、お客さんを見送る大輔さんの姿を見つけてしまった。
笑顔で何か談笑したあと、丁寧に頭を下げていた。
会いたかったのに、来てしまって良かったのか複雑な気持ちになる。
「あのー、吉岡さんですか?」
姉が声をかけると、大輔さんがこちらを振り向いて目が合った。
何でここにいるのかと言いたげな、とても驚いた表情をしている。
「そうですが…」
「やっぱり!想像してた雰囲気の人だわ。初めまして。宮坂莉子の姉の矢島英里子と申します。こちらのジュエリーを一度見てみたくて」
私は慌てて姉に駆け寄った。
姉は遠慮しない性格というか、ぐいぐい行くタイプ。
大輔さんは「あっ!」と言って手をポンと叩いた。
「お姉さんだったんですね。妹さんとはまた違った美人で」
「あまり似てないでしょう?莉子のほうが愛嬌のある可愛い顔立ちですから」