ためらうよりも、早く。


お互い、別にいじめられたとか不遇な時代があったなどと愚痴っている訳ではない。


何かをなし得るにも並大抵の努力では叶わないし、周囲も動いてはくれない。但し、絶対に親の威光に頼ることはなかった。


やって当たり前。出来て当然。結果、周囲以下の評価が用意されているだけ。


ならば、自ら率先してがむしゃらに生きようと思えたのだから、その当時には感謝をしている。


そこで如何に我慢を重ね、小さなこともなり振り構わず取り組めるかで環境は変わると知れて、今があるから。


周囲にポジションと実力が伴っている、と認められるまでには想像以上に時間を要したけれど、これまでの経緯は貴重な宝物。


そもそもこの会社に縁があったがゆえに、他人では体験できない経験を一杯させて貰えて、父以上の会社づくりを目指すという夢まで見つかったのだから……。


こんな諸事情もあって、社内に仕事の愚痴を言う場はゼロ。これも立場と引き換えの代償である。


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