恋のカルテ
バスルームから出ると、丁度先生が買い物から帰ってきた所だった。
「ただいま、高原」
「お帰りなさい。シャワー、ありがとうございました」
「うん。さっぱりした?」
「はい」
「じゃあ、これ。近所のパン屋で買ってきた。結構うまいんだ、ここのパン」
私に袋を渡した先生は、寝室から着替えを持って来きて、バスルームに向かう。
「オレもシャワー浴びてくるから、先に食べてていいぞ」
そういって、ドアを閉めた。
「先に食べててっていわれても……」
私は先生を待つつもりで、ダイニングテーブルの上にパンの入った袋を置くと、椅子を引いて座った。
中を開けてみると、おいしそうなクロワッサンやサラダ、小さな瓶に入ったヨーグルトとジュースまで入っている。
「朝からこんなにたくさん」
先生は痩せているからあまり食べるイメージがない。もしかして私のために買って来てくれたんだろうか?私だってこんなに食べられないのに。
コーヒーでも淹れよう考えたけど、どこに何があるのかもわからない。大人しく座っていた方が良さそうだと思った。