恋のカルテ
翌朝私は久しぶりにお弁当を二つ作った。
昨日の残りをアレンジしたら、ずいぶんと豪華な中身になった。でもこれは、圭人のお弁当ではない。だから圭人に見つからないように紙袋に入れて、通勤用のバックと並べて置いておいて置く。
「おはよう、加恋」
「おはよう圭人」
「顔、洗って着替えてくる」
リビングを通り過ぎようとする圭人を私は引き止める。
「あ、まって、朝ごはんは? 食べるなら準備しておくけど」
「いや、いらない」
「そう、分かった」
最近の圭人は朝食も食べない。途中でコーヒーを買って飲んで、それで済ませているのだそう。
それでも私は朝ごはんを食べるかどうか、必ず声をかけるようにしているのだけど。
「いっていきます」
「行ってらっしゃい」
スーツに着替えた圭人を見送ると、私も出勤の準備をした。