恋のカルテ

「……高原」

佐伯先生に名前を呼ばれて、私はハッと我に返る。

気付けば先生は私のすぐ傍にいた。

「お前、用事があってきたんだろう?」

慌てた様子もなく、言い訳することもない。

あんな場面を私に見られても気にならないということか。そうか、そうなんだ。

胸がチリチリと焦げるように痛む。

先生が誰と何をしていたっていい。そう思っていたはずなのに、どうしてこんなに心が痛むの?



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