恋のカルテ
ある日の休日。
私は、遅めに起きて朝食と一緒のお昼ご飯を作っていた。
「お天気もいいし、これを食べたら部屋の掃除でもして、散歩がてらに買い物に出かけようかな」
春から初夏にかけてのこの時期、この地方は幸い梅雨というものがない。
緑の絨毯が地平線の向こう側まで広がり、花々が咲き乱れるこの一帯をのんびりと散歩するのが私の楽しみでもある。
突然ピンポン、とチャイムが鳴り、私は沸騰し始めた鍋の火を止めて玄関のドアを開けた。
「高原加恋さんですね。東京からお荷物が届いています」
「東京から、私に?」
見覚えのない宛先に戸惑いながらも荷物を受け取った私は、宅配業者の人が帰ってすぐにその場で幾重にも梱包されていた荷物の包装を開けた。
「これ、もしかして!」
中から出てきたのは一冊の専門誌と、クリスタルで出来た三十センチほどのトロフィーだった。