恋のカルテ
「美味しかったよ、ご馳走様」
満足げな圭人の顔をみられて、やっぱりハンバーグにしてよかったと思う。
「よかった。後片付けは私がするから、圭人は先にお風呂に入ってきていいよ」
「ありがと加恋。じゃあ、そうさせてもらうよ」
圭人の背中を見送って、夕食のあと片づけをする。
それが終わるとひとりでお風呂に入って、圭人の眠るダブルベッドにもぐり込んだ。
「……加恋」
「ごめん、圭人。おこしちゃった?」
「ううん、大丈夫。こっちにおいで、加恋」
圭人は私の前髪を掻き分けると、額に軽く口づけた。
「おやすみ、加恋」
「おやすみ、圭人」
それ以上求められることはない。
もともと圭人は淡白な方だったけど、もうずっとしてない。
それに不満がないと言えば嘘になる。
けれど、こうして圭人の隣で眠りにつけることが幸せで、手放したくはなくて。
だから私は圭人の指に自分の指を絡めると、静かに瞼を閉じた。