恋のカルテ

「……はいはいはい、今度は何だよ」

恐ろしく不機嫌な声。

頭を掻きながら出てきたのは佐伯先生だった。

ひとつ目の部屋で大当たり。ラッキーとは到底思えないけど、これで目的が果たせる。

「おはようございます、佐伯先生。これ、今朝のデータです。CCUの看護師さんから預かってきました。すぐに確認して欲しいそうです」

早く用件を済ませて退散しようとまくし立てる。

すると佐伯先生はうるさいとでも言いたげに大きなため息を吐いて私に背を向けた。

「……あ。ちょっと、待ってください先生」

「やだよ……」

「やだって、何言ってるんですか。お願いですからこれ、見てもらえませんか?」

思わず追いかけて中まで入ってしまった。

でも、引き下がるわけにもいかず、ベッドへとダイブした佐伯先生の肩をゆする。

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